オーラルフレイルの対策はしてるけど、フレイル対策はしてる?

オーラルフレイルとは何かご存じですか?
衛生士の方はもちろん理解していると思いますが、一般の方はなかなか分かっていない方が多いです。

口腔機能低下症で、話したり、噛んだりする機能が衰えるなどのイメージは出来るかもしれませんが具体的に何か対策をしているという方は少ないと思います。

早い方だと60歳前後からオーラルフレイルが始まってきています。

平均的には後期高齢者になってくると多くの方が口腔機能低下症になっているケースが多いです。

後期高齢者の患者さんによく言われるのが

「健康を意識してジムに行っている」
「だって体を鍛えておかないと足腰が悪くなって寝たきりになっちゃうじゃない」

ということでフレイルに対しての知識は一般の方にも根付いてきていると感じます。

ただ、オーラルフレイルについては知識がない方が多い印象です。


以前70代女性の患者さんがいらした時のお話。

その方は歯周病で抜かなければいけない歯が2本ありました。

でもそれをメインテナンスでなんとか延命処置していたんですが担当の衛生士さんが上手くイリゲーションできておらず、残念ながら炎症が取れていなかった患者さん。

その方を私が細かくイリゲーションして洗ったので一ヶ月後に来院された際に

「今までは痛かったけどすごく噛めるようになった、口の中が快適」と仰っていました。

噛めるようになったのは私としても嬉しいことです。

でも、痛くて食べれなかったのが噛めるようになったけれど、固いものは食べれずに柔らかいものを食べているそうです。


磨くことももちろん大事だけど、それ以上に栄養をつけてくださいという話もしました。

歯や組織にも栄養を行き渡らせて元気にする必要があるのでタンパク質の摂取をしてほしいとお伝えしたら「タンパク質大事よね。私運動もしてて体力作りしてるのよ」という話に。

その方は健康な体を作るための予防という意識はあるのに、食べるため、口の対策というのは知識がなかったんです

食べられていないということはお口の機能を使っていない。

使っていないから、お口の筋肉を使っておらず、どんどん弱くなっていきます。

だから栄養も取らなきゃいけないし、動かすこともしなきゃいけません。

「どんなことがお口の中の筋トレなるの?」と質問をいただいたので、一番はよく噛むことなんですが、例えばということで歯茎ケアをお伝えしました。

実際に施術したら「痛い、けどなんか気持ちいい」と仰られました。

ストレッチをした時に使っていない所を伸ばすと筋が引っ張られて痛いと感じる時がありますよね。
そういうことがお口の中にもあるんです。

その方は首も張っていました。

舌骨が下がっていて噛みしめもあることと、猫背になっているという原因があると話しながらマッサージしていると

「歯医者でこんなことしてくれるの?すごい。マッサージにも通っているけどそんなこと言われたことないしお口の中の機能どうやってトレーニングするのかなんて初めて聞いたわ」

と歯医者でこんなことも教えてくれるのかと喜ばれました。


体のために運動しなきゃ、ジムにいかなきゃという知識は患者さんにもあります。

しかし、口の中の機能低下(フレイル)は言葉としては聞いたことあるけど実際はどんな対策やトレーニングをすればいいのかわからない方が多いです。

その人にとって本当に必要な筋トレやケアなのかは何なのか。

そこを歯科衛生士が教えてあげられると違った付加価値もつけれます。

治療するだけ、メインテナンスで終わりじゃなく、歯科医院で情報を収集できたり知識を得られるという患者さんにとって歯医者は楽しい場にもなれます。

そのためにはフレイル対策のトレーニングを歯科衛生士が教えられるように知識を増やさなければいけません。

【25min online School】ではお口のトレーニングなども解説しています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。

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